|
|
解説・監修:
大野 裕
慶應義塾大学教授(慶應義塾大学教授・慶應認知行動療法研究会代表)
大正大学弁証法的行動療法研究会:
斎藤富由起(代表) 守谷賢二 加来華誉子 陶山大輔 後藤幾子
■DVD
■全2巻
■収録時間 43分・37分
■商品コードGD-1001・GD-1002
■各巻 \23,657(税込)
■各巻解説書付 |
境界性パーソナリティ障害治療や自殺防止研究において,マーシャ M.リネハンによる弁証法的行動療法(DBT)ほど近年注目されているセラピーは存在しません。その実証的効果は自殺防止やリストカットなどの自傷行為の減少にとどまらず,治療ドロップアウト率や平均入院期間においても他を圧倒しています。アメリカ精神医学会「境界性パーソナリティー障害治療のためのガイドライン」(Oldham,Phillips & Gabbard,2001)では「BPDに対する治療法として最も有効な効果的な精神療法」として推奨され,摂食障害や成人期ADHDにも適用範囲を拡大しています。精緻な体系をもつDBTでは,精神科医,心理士,ケースワーカーでのWS参加が求められる場合があり,リネハン博士本人のWSも減少していることから,我が国の研究者がDBTを実際に触れる機会は乏しい状況でした。このDVDでは,リネハン博士の解説により,初めて我が国に「DBTの実際」を紹介します。ここでは、アメリカ精神医学会の公的な診断分類である「DSM-IV-TR精神疾患の診断・統計マニュアル」の作成委員長でもあるアレン・フランセス教授によるリネハン博士へのインタビューや臨床現場で実践を行っている医師や心理士へのインタビューを交え、DBTの核心に迫っていきます。
@[境界性パーソナリティ障害の理解] Understanding Borderline Personality Disorder
弁証法的行動療法について学ぶ
境界性パーソナリティ障害(BPD)とは何か?その原因は?そして効果的に治療するにはどうすればよいかといった基礎的な問いに対し、DBTの観点からリネハン博士が解説しています。
境界性パーソナリティ障害を対象としたDBTは、行動療法に東洋的「禅」の原理を応用した治療方略を持っています。マインドフルネス・スキルを中核としたDBTの具体的な方略を紹介します。
実際の治療場面の収録により、クライアントの抱えている障害の内容、激しい情動の混乱といった特徴を体感し、クライアントの訴えを深く理解することができます。
このDVDは,境界性パーソナリティ障害を対象とした、最も効果の高い治療方略である弁証法的行動療法とはどういうものか、その本質を詳細でわかりやすい図表を用いながら紹介しており、研修の教材としても最適です。
A[境界性パーソナリティ障害の治療] Treating Borderline Personality Disorder
弁証法的行動療法の実践について学ぶ
DBTは自殺行動,治療阻害行動の防止やPTSDの緩和に効果的であり、社会的スキルの獲得と自尊心、個人的目標の達成に有効なアプローチです。
スキル・トレーニングの実際
実際の治療場面でリネハン自身が患者に対し、DBTの主要4スキル(あるがままの自己を受容するマインドフルネス・スキル、周囲への巻き込みなどを防止する効果的な対人関係スキル、心理的苦痛に対するストレス耐性スキル、不合理な信念や行動を抑制するための情動コントロール・スキル)をトレーニングする様子を紹介します。
実践的チーム・コンサルティングの紹介
チーム・コンサルティングは、弁証法的行動療法における主要な治療方略の一つです。治療中に発生した様々な問題や、チームメンバーが感じた葛藤への対処法を紹介します。
マーシャ M.リネハン博士(Ph.D.) について |
 |
アメリカ専門心理学委員会(American Board of Professional Psychology)
ワシントン大学 心理学部教授/ ワシントン大学 精神医学・行動科学部助教授
リネハン博士の主な研究分野は、自殺行動、薬物乱用および境界性パーソナリティ障害に対する行動モデルの応用です。また、研究学術分野において効果のある治療法を効率的に臨床分野へ移転するためのモデル作りにも取り組んでいます。
主著「Cognitive-Behavioral Treatment for Borderline Personality Disorder」「Skills Training Manual for Treating Borderline Personality Disorder」(ともに近日刊行予定:誠信書房/金剛出版)は治療についての手引き書である。 |
弁証法的行動療法とは -認知行動療法と禅の出会い-
アメリカ心理学会「境界性パーソナリティ障害治療のためのガイドライン」により「BPDに対する治療法として最も有効な効果的な精神療法」として推奨されている弁証法的行動療法(DBT)は、行動科学に基づく認知行動変容技法と東洋の禅思想との出会いから生まれた「統合的精神療法」である。DBTは、患者自身のRadical Acceptance(あるがままの受容)を創発するMindfulness(マインドフルネス)技法を中核として,「効果的な対人関係技法」,「情動コントロール技法」、「ストレス耐性技法」から体系化されており、さらにメール相談やグループアプローチと個人療法の併用などが整備されている。
監修に向けて
リネハン博士が提唱したDBT弁証法的行動療法に私が初めて出会ったのは、米国のコーネル大学に留学していたときのことです。もともと精神分析的な治療が行われていた境界性パーソナリティ障害の病棟にDBTが導入され、期せずして統合的な治療を目の当たりにすることができたのは私にとって貴重な体験でした。その後、DBTの治療効果が実証されるにつれて関心が高まっていったことはよく知られているところです。弁証法的というと堅い感じがしますが、これはDBTが、境界性パーソナリティ障害の人が色々な場面でうまくバランスがとれないことに注目して、変化と受容、問題解決と問題の受容、自己効力感と援助希求、独立と依存など、様々な対立軸に着目しながら患者の成長を手助けしていくことから名づけられたものです。今回、DBTのエッセンスが詰まったビデオが日本語化される際にお手伝いができたことをうれしく思うとともに、多くの皆さんのお役に立てることを心から願う次第です。(大野 裕)
|
 |
ホームーページより御購入 |
|
|
 |
PDF形式(10k)をダウンロードし、FAXにて御購入 |
|